ブラック企業とホワイト企業の見分け方が分かれば、就職や転職をするときに役に立ちます。
また、ブラック企業の求人情報を見分けることができるだけでも、応募前に怪しい求人を除外できるので入社後の後悔がほとんどなくなります。ホワイト企業を選ぶためにも、以下のブラック企業が多い業界や求人情報の特徴などを抑えておきましょう。
ハローワークの求人にはブラック企業が多い理由
ハローワークに掲載している求人はブラック企業の確率が高くなります。その理由は「掲載費用が無料」だからです。ブラック企業はお金がないことが多いため、無料で求人を掲載できるハローワークを好みます。通常は求人サイトに掲載する場合、掲載料などが必要ですが、そんなお金さえ払えない企業がハローワークに求人を載せています。
また、ハローワークの紹介状があると、企業は補助金(助成金)をもらえる場合があります。
従業員の新規雇用の場合の補助金・助成金
特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金の概要
ハローワークの紹介により、継続雇用をする労働者として雇い入れる会社に対して助成(補助)される制度。
特定求職者雇用開発助成金の支給対象
・障害者
・母子家庭の母などの就職困難者
・65歳以上の高年齢者
・東日本大震災における被災離職者
・発達障害者または難治性疾患患者
・第2新卒
特定求職者雇用開発助成金の支給額
・高年齢者(65歳以上):120万円(1年)
・高年齢者(60歳以上65歳未満)、母子家庭の母等:60万円(1年)
・重度障害者等を除く身体・知的障害者:120万円(1年)
・重度障害者:240万円(1年)
・被災者:60万円(1年)
・発達障害者または難治性疾患患者:120万円(1年)
・第2新卒:50万円(1年) 。2年目と3年目は10万円(1年)
※上記は、いずれも長時間労働者の場合
※以前は、「特定就職困難者雇用開発助成金」「高年齢者雇用開発特別奨励金」などの名称でしたが平成29年4月1日から特定就職困難者雇用開発助成金に統合され名称変更がされました。
トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金の概要
ハローワークなどの紹介により、一定期間試行雇用した場合に助成する制度
トライアル雇用助成金の支給対象
・安定的な就職が困難な求職者(生活保護受給者、ホームレス、母子家庭の母等)
・障害者(重度身体障害者、重度知的障害者、精神障害者を含む)
トライアル雇用助成金の支給額・対象期間
・支給対象者1人につき月額4万円(最長3か月)
※精神障害者の場合は、月額最大8万円を3か月、月額最大4万円を3か月(最長6か月)
他にも、雇用機会が特に不足している地域の求職者や沖縄の若者を対象とした「地域雇用開発助成金」があります。
補助金目当てのカラ求人
以上のようなかたちで、その補助金(助成金)を目的としてカラ求人を常時掲載しているブラック企業があるのです。すなわち、補助金目当ての企業はその対象になる人しか採用したくないので、採用する気もないのに求人を出すカラ求人が生まれるわけです。
それ以外では、たまたま応募者の中に優秀な人材が見付かればいいなという感覚もあるのかもしれませんね。
ハローワークの目的は本来、企業側と求職者側を結び付ける公的機関であり、双方にできるだけ負担がかからないようにしていますが、結果的にこれがブラック企業が多くなってしまう理由になっています。
一方で、ホワイト企業の場合は、優秀な人材を確保するために有料の求人サイトに掲載して、しっかりとした人材募集を行っているので、ハローワークにはホワイト企業の求人比率が少なくなり、これもハローワークにおけるブラック企業の比率を上げる要因かもしれません。
ブラック企業が多い業界
IT業界
ブラック企業が多い業界としては、まずIT業界です。IT業界の仕事は過酷で、仕事量が多くて給与が低い特徴があります。仕事の単価も下がっていき、その分仕事量を増やさなければいけないため、残業代もなく労働時間が長くなってしまうので、ブラック企業が多くなってしまいます。システム開発の下請けのシステムエンジニアなどはIT土方とも言われていますよね。
また、IT業界は過酷な労働環境のせいで、独立してフリーランスになる人もたくさんいます。ある程度の知識を持っていれば、パソコン一台で独立できて、しかも安い価格で仕事を請け負うため、価格競争となりIT企業側もますます単価を下げて仕事を取ってこないといけません。こういった悪循環のせいで、IT業界にはブラック企業が多くなってしまいます。
不動産業界
不動産業界もブラック企業の確率が高い業界です。三菱地所や三井不動産といった地主系の総合ディベロッパーはホワイト企業で間違いないですが、そういった企業はごく一部です。多くは街の不動産屋や新興のマンションディベロッパーなどです。
特に、投資用マンション販売するディベロッパーの中には顧客を恐喝まがいの手法で契約させるところもありますが、これは社長や上司から厳しいノルマを課せられた結果でもあり、おのずと労働環境が悪く、毎日残業が続くこともあります。
ノルマ未達で上司から詰められ、やりたくなくてもやらざるを得ない違法な勧誘で精神を蝕まれた場合、洗脳されてる以外はどのみち辞めることになってしまうでしょう。
飲食業界
飲食業界も以前ほどではありませんが、ブラックと言われています。
その一つの理由は、労働時間が長いことでしょう。人が辞めたりバイトが休んだ時など店長が肩代わりします。
その場合、12時間を超える労働もザラです。
あとは、洗脳に近い研修があることでしょう。朝礼などで大声で社訓や夢などを語らせ、それを常習化することで洗脳していきます。
アパレルなどの小売り業界
アパレルがブラックと言われる理由は、ノルマが厳しくお客の取り合いになり人間関係が悪くなったり、そもそも労働時間が長いのに薄給なので辞めていく人が多い業界とされています。
介護業界
薄給、長時間拘束はもちろんですが、それ以上にモンスター家族、モンスター利用者により疲弊させられます。
以上のように顧客と直接接点を持つ業界は必然的に過酷になるのでブラック企業が多く、体を壊しやすくなります。ただし、これらの業界がすべてブラック企業というわけではなく、あくまでブラック企業の割合が高いだけです。労働環境がしっかりとしていて、残業代も支払い、休日や有給休暇もしっかりと取れる企業もあります。
年中求人しているウソくさい求人情報
通常は企業が求人を掲載する場合、必要な人材を確保するために行います。例えば、従業員が退職してしまい、その仕事に必要な人材を募集したり、新規事業や新しい開発などのために人材を増やしたりする場合です。そのため、しっかりとしたホワイト企業であれば、年中求人を掲載している企業はそれほど多くはありません。
しかし、年中求人を出しているなら、常に人手不足になっている可能性が高くなります。その理由は、労働環境が過酷で離職率が高くなっているからです。働きやすい職場であれば、何年も勤めることができますが、そうでないならすぐに辞めてしまいます。
そのため、年中求人を出している企業を見つけたら、しっかりと下調べをしてから応募する必要があります。
また、ウソくさい求人情報を掲載している場合も、ブラック企業の割合が高くなります。
ガッツポーズの写真
ブラック企業の求人は「夢・感動・成長」「ヤル気」などという抽象的なキャッチフレーズと共にガッツポーズをした若手社員の写真を同時に掲載している場合が多いです。
アットホームな社風
先輩たちから飲み会参加の強制や宴会芸をやらされます。またスポーツ大会や社外研修といった社内行事への強制参加もあります。
また、逆説的に言えば、家族なんだから多少の無理をさせてもそれは我慢しろということを言っているとも言えます。
少数精鋭
1人当たりの業務量が過度に多
若手中心にが活躍
キャリアを積んで給料が高くなった社員を辞めさせたり、ブラックな社風についていけなくなり離職していて、新規採用した若手しか残っていない可能性があります。また、そんなキャリアの浅い若手に責任が重くのしかかっている可能性があります。
例えば、な学歴不問や大量採用、稼げる文句などです。これは人材が集まらないため、応募のハードルを低く設定して、待遇の良さのみで釣ろうとしている可能性があります。
ほかにも、手書きの履歴書を求めていたりする場合も注意が必要です。最近は、履歴書を手書きで求める企業はほとんどありません。
それなのに「文字に人間性が現れるから」と、無理に手書きにこだわっている企業は傲慢な経営者の可能性があります。
面接でわかるブラック度合い
求人内容以外にもブラック企業を見極める方法があります。それは面接です。ブラック企業は離職率が高いため、すぐに新しい人材を確保しようとします。そのため、応募してから面接までの期間が短く、すぐに面接をしようと促してきます。
上辺だけの質問しかいない
また、面接内容も基本的な質問しかしてこないで、すぐに面接が終わってしまう場合も注意が必要です。ブラック企業は、誰でもいいからすぐに人を集めようとします。そのため、具体的な質問をせずにさっさと面接を終わらせてしまいます。
入社後の条件が不透明
また、具体的な仕事内容を説明せず、給与や残業などの雇用条件を話したがらない企業も注意が必要です。本当のことを話したら働いてくれない可能性があるためです。また、面接自体も1次面接や社長面接など段階を踏んで面接をするわけではなく、一回の面接だけで即内定が決まるのも、ブラック企業の可能性が高くなります。
即時採用
普通は、人事や所属先の部長、社長など、しっかりと面接をして本当に企業にとって必要な人材かを見極めます。しかし、即内定が決まる企業はそれだけ人材不足が深刻だということです。面接の時点で高圧的な態度を取ってくるなら、実際に働いたら間違いなく、怒鳴られるなどのパワハラを受ける可能性が高くなります。
面接官の幹部が若手
数値主義で若手でも出世しているといえば聞こえはいいですが、激しく上司から詰められた結果、若手しかいないとも見ることができ注意が必要です。
求職者に圧迫的な態度をする
新卒ならまだわかりますが、常時やっている場合は注意が必要です。その態度がそのまま普段の職場でも出ている可能性があるので避けたほうがいいでしょう。
最後に
以上のように、ハローワーク経由ですとすべてがブラック企業とはいいませんが、ブラック率は非常に高い可能性があります。まずは一般的な転職サイトに登録して活動を始めたほうがいいかもしれません。
ちょっとでも怪しいと思ったらまずはネットで検索してブラック企業に入らないようにしましょう!
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