「ブラック企業大賞2018」受賞企業&ノミネート企業。大賞は2人が過労で自殺した三菱電機!

「ブラック企業大賞」実行委員会は12月23日、2018年度の「ブラック企業大賞」の受賞企業を発表した。

「ブラック企業大賞2018」受賞企業

大賞:三菱電機株式会社

受賞理由:男性社員複数名が長時間労働による精神障害や脳疾患を発症して2014~17年に労災認定されていたことが発覚。5人のうち3名は裁量労働制という名の下に酷使され内2人は過労で自殺した。

特別賞: 株式会社日立製作所・株式会社日立プラントサービス

受賞理由:2013 年に新卒入社した20 代の労働者が、日立プラントサービスに在籍出向中、精神疾患によって労災認定を受けた。この労働者は、月の時間外労働時間が平均で100時間を超え、長い時は160時間の時もああった。

市民投票賞:財務省

事務次官がテレビ朝日の女性記者に対して、取材中に性的な言動を繰り返していたというセクハラ事件を起こす。
麻生大臣は、日本には「セクハラ罪という罪はない」と発言し、セクハラを軽視する態度を取った、これは「女性活躍」を標榜する政府の中でも起こった出来事としてはお粗末な顛末であった。

有給ちゃんと取らせろ賞:株式会社ジャパンビバレッジ東京

株式会社ジャパンビバレッジ東京は、サントリー系列のジャパンビバレッジホールディングスの子会社。
2017 年末に足立労働基準監督署により「事業場外みなし労働時間制度」の違法適用を指導され違法な時間外労働があったことが発覚した。10 時間を超える自動販売機の補充作業に対して、7時間45 分の給与しか支払っていなかった。
また、ある支店の支店長がクイズで正解しないと有給休暇の取得を認めない「有給チャンス」というパワハラを行い話題となった。

「ブラック企業大賞」ノミネート企業一覧

●株式会社ジャパンビジネスラボ
都内で語学学校等を運営する企業である。同社で英語講師を務めていた正社員の女性が、保育園がみつからず休職を申し出たが拒否され、会社から提示された「育休明け社員向け契約社員転換制度」の利用を促され、1年雇用の契約社員として職場復帰したが、その後保育園がみつかり正社員に戻りたい申し出をしたが拒否された。

●野村不動産株式会社
2016 年9月、50 代の男性社員が過労自殺していたことが2018年3月発覚。
「企画業務型裁量労働制」を適用したが、マンションの営業担当などにも同じシステムを無理やり適用し、結果、残業時間が180 時間を超える時間外労働をさせていた。

●スルガ銀行株式会社
銀行員たちに過大なノルマを押し付け未達の場合は凄絶なパワハラを行っていた。
パワハラの内容は、「首を捕まれ壁に押しつけられ、顔の横の壁を殴った」「達成できないならビルから飛び降りろといわれた」、「ゴミ箱を蹴り上げられた」などがある。

●ゴンチャロフ製菓株式会社
2016年6月、同社の製菓工場に勤務していた当時20 歳の男性社員が電車に飛び込んで自殺。
原因は、長時間の時間外労働とパワハラによるものとして、西宮労働基準監督署により労災認定された。時間外労働は、月約80~100 時間に及んだ。

●株式会社モンテローザ
「白木屋」「魚民」「笑笑」などの居酒屋チェーン。
2017年6月、同社が福岡県で運営する「わらわら九大学研都市駅店」の店長(当時53 歳)が開店準備中に倒れ、致死性不整脈で亡くなった。男性は亡くなるまでの3カ月間の月80 時間に達する長時間の時間外労働をしていた。
モンテローザは、男性も記録上は週に2日休みとしていたが、実際はサービス残業や休日出勤が繰り返されていた。