【実録】証券会社の営業マンのブラックすぎる実態!

証券会社の営業マンて、勧めた株が下がることがあったり、最近でもソフトバンクが上場して公募割れしたりと、精神的にキツそうなことが多そうだけど実際どうなんだろう?

当記事の内容

・証券会社の営業マンのブラックすぎる実態
この記事では、ネットで募集したブラック企業体験談を執筆者の合意のもとで掲載しています。 こういった体験談を知ることで、少しでもブラック企業から抜け出せる勇気を持ってもらえればと思っています。
20代/男性/証券会社(当時)

証券会社の営業マンのブラックすぎる実態!

私は証券会社に憧れていました。証券会社であれば、多く稼げると考えていたからです。ここでは証券会社の営業マンとして経験したことを、包み隠さずに紹介していきます。

憧れの証券会社に入社した

大学時代、証券マンの自叙伝を読んでから証券会社に憧れていました。証券会社であれば、大金を稼ぐことができると考えたからです。その後、念願の証券会社に入社できて、営業に配属が決まったときはインセンティブで稼げるという希望に溢れていました。

やる気を持って配属先に行ったのですが、初日から雰囲気に圧倒されることになります。ほとんどの人が電話をしていたのですが、電話が終わると口々に顧客への悪態をついていました。その光景に唖然とした私ですが、何をすればいいのか分からない状態でした。

ただ、待っていれば営業について教えてもらえるだろうと思っていました。そんな私を含む新人全員にリストが手渡され、顧客を見つけたら営業を教えると言われました。顧客の見つけ方はどうすればいいのだろうと思っていると、その先輩はリストを指差したのです。リストから顧客を見つけろという意味で、それでリストを渡されたと理解できました。

それも衝撃的だったのですが、他の新人たちは躊躇せずに電話をかけ出したのです。他の同期も私と同じで戸惑っていると思っていたのに、すぐに電話を掛け出したのでショックを受けました。私だけが取り残されてしまったからです。ですが、同期に負けないように電話を掛けても、何を話していいのかわかりません。

私が知っているのは、会社の名前と薄い投資の知識くらいです。そんなことを考えている間にも、周りはどんどん電話をしています。電話がつながったら挨拶をして、そこで止まりました。何とかうちの会社と契約しませんかと言ってみても、メリットがあるのかと聞かれると返答に詰まってしまうのです。

そこで電話をするよりも、自分の会社のサービスについて調べることにしました。調べてどういうメリットがあるのかなどについて、最低限分かったところで電話を再開しました。そうこうしているうちに、初日はあっという間に過ぎていきました。

入ってすぐに証券会社がブラックだと気づく

初日がそんな感じだったので、2日目以降はどうなるのだろうと思っていました。2日目も席についたら、初日同様に電話を掛けるよう指示されました。その日のお昼休みに同期を誘ってランチに行きましたが、みんなは既に疲れて切っていてやめそうだなと思った記憶があります。

実際、その中の何人かはランチ後すぐに辞めていきました。お昼から戻って私も追い込まれていましたが、何とか踏み止まりました。ただ、憧れの証券会社はブラック企業だったのだと気づきました。そんなブラック企業でもリストがあるし、顧客が見つかれば何とかなるだろうと思っていました。とにかく電話を掛けまくるしか、私にはなかったのです。

私に才能があったわけではありませんが、へこたれない気持ちは持っていました。そんな気持ちで営業していた私は、電話口で言われたことを細かくメモをして、次の電話で生かすようにしたのです。電話の営業トークを習得するまでに時間はかかりましたが、話は聞いてもらえるようになりました。

無駄な電話を何度も積み重ねて、ようやく顧客が見つかったときは嬉しかったです。そこから先はどうすればいいのかわからなかったので、最初に顧客を見つけたら来いと言った先輩のところに行きました。

先輩は顧客を訪問するので付いてこいと言い、一緒に出掛けることになりました。先輩の営業トークは抜群で、顧客はあっという間に契約してくれました。ただ帰りに、先輩がゴミ客だと言ったことを覚えています。契約してくれたのにゴミと言っている意味が私には分からなかったのですが、ゴミ客が年間1,000万円以下の顧客のことを指すと知ってゾッとしました。

ですが、この時の営業トークは私が後で稼ぐ時に使うトークの下地になりました。その先輩が私に営業を教えてやると言ったのは嘘でしたが、営業テクニックを盗むのには役立ちました。その時に獲得した顧客は、先輩のノルマを達成するのに使ったと後で教えてもらいました。

パワハラを目撃する

最初の顧客を獲得してからもリストを使って、電話を掛ける日々が続きました。そんな忙しい日々が過ぎて研修期間が終わり、本格的に営業として採用されることになったのです。その時ノルマについて教えられましたが、それは結構きついものでした。新人の多くがそこで辞めるだろうと思ったほどです。

そんなときに売れない営業の先輩が、上司からきつく説教をされている場面を目撃しました。罵声を浴びせているといっても過言ではない言い方でした。今ならパワハラだと思うのですが、その時は何も言えませんでした。そんな光景は日常茶飯事で段々と慣れていったのが自分でも怖かったです。職場の雰囲気はいつでも戦場のような緊張感があり、楽しい雰囲気なんて微塵もありませんでした。

客に損をさせても会社が大事

ノルマがきつい職場でも頑張っていましたが、心に突き刺さる事件が起きました。その時は会社が抱えている株を売るように、上司から言われていました。私は開拓した顧客に買って欲しいと電話をしたのですが、なかなか売れませんでした。

そんな中で私が良くしてもらっていた顧客が買ってくれることになったのです。喜んで売買契約をした後、報告すると珍しく上司が私を褒めてくれました。普段は褒めない上司が、会社を救ったというような大袈裟な表現をして褒めたことに違和感がありました。

そして、その後すぐにその株は急落したのです。会社が株を売りたかった理由がわかりました。私は会社に言われるがままに売ったのですが、結局は顧客に損をさせたことになってしまいました。このとき、私は自分がしたことを後悔しました。知らなかったとはいえ、ノルマを達成するためにクソ株を顧客に売ったのです。顧客は怒っているだろうと思い、その後は連絡ができませんでした。

辞めて心が落ち着いた

きつくて苦しくて、それでも頑張ればお金が稼げると思っていた証券会社でした。しかし、他人に損をさせて私が稼ぐのは正しくないと思うようになったのです。心が苦しくなって、やめたいと思うようになりました。辞めることを決めてからはすぐに実行しました。

会社に退職届をを出すと引き留められましたが、引き留められないことが分かると罵詈雑言を浴びせられました。それくらいなら我慢できましたが、退職させないと言い出したので弁護士に依頼することになりました。その後、退職届は無事に受理されましたが、最後まで後味が悪い結果になってしまい、今は辞めて心が落ち着きました。

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